敏感肌のスキンケアの基礎講座・無理せず優しくお手入れしよう
敏感肌のスキンケアはできるだけ肌に負担をかけないよう、トラブルにアプローチすることが基本。色々な化粧品がありますので、あれもこれも使ってしまうのは敏感肌に負担になることも。こんな過剰なスキンケアが実は敏感肌の原因になることもあるため、気になる症状がある場合は肌タイプに合わせた正しいお手入れをはじめましょう。
とくに加齢による肌環境の変化はできれば直面したくないことですが、肌の働きが低下するとデリケートになる傾向があります。効率よく美肌を維持するためには肌の状態を常にチェックして、自分に合った敏感肌の対策を行うことがオススメです。
保湿化粧品選びのポイント・敏感肌は皮膚の常在菌を大切に!
毎日使う化粧水が敏感肌の原因だったということは決して稀ではありません。よかれと思って続けている毎日のスキンケア、敏感肌の保湿化粧品選びのポインを守らないと肌質をさらに不安定にする場合もあるのです。
敏感肌のヒリヒリや赤みなどの症状はバリア機能の低下によるもので、敏感肌になると肌にあう化粧品が見つかりにくく、つい刺激の多いタイプを使ってしまうこともあります。すると肌がダメージを受けて傷から細菌が入り込んでしまうリスクもあるので、皮膚の常在菌バランスは敏感肌のスキンケアで重要な意味を持っています。
薄いバリア機能の働き
敏感肌が意識するべきバリア機能は一番外側の角質層になり、表皮を守るたった0.02ミリ程度の薄い膜になっています。バリア機能があるから肌は紫外線やウイルス、ほこりなどから守られ異物が入らない仕組みになっているのです。敏感肌と関連するバリア機能、ここにはアミノ酸や天然保湿成分などがありますが、敏感肌はこの成分が不足しバリア機能の働きが弱い状態なのです。
常在菌のバランスを整える
皮膚には常在菌と呼ばれる細菌があり、悪玉菌と善玉菌のバランスが不安定になるとヒリヒリやかゆみなど敏感肌独特の症状が起こりやすくなります。菌のバランスが崩れるのは刺激の強い化粧品や紫外線、普段の食生活などが原因。菌の働きは目で見えないものですから、不快な症状が続く時は常在菌のバランスを整える保湿ケアが必要です。
ヒリヒリとかゆみを改善する優しい解消方法
敏感肌のスキンケアはトラブル予防がメインになりますので、普段の保湿ケアはとても大切な役割を担っています。ヒリヒリとかゆみ改善はそのなかでもとくにターゲットにしたいところ。不快な症状がおこると無意識に肌をかいたりこすってしまい、余計なダメージを与えてしまいます。こんなヒリヒリとかゆみの改善には次の方法がオススメなので、困ったときにぜひトライしてください。
ビタミンを補給しよう
ビタミンB2、B6などは皮膚の粘膜を守り炎症をおさえる働きがありますので、栄養を多く含む豚肉や卵などを普段の食事で積極的に食べることがオススメです。
食生活が不規則な場合はサプリメントで補給することもよいでしょう。
バリア機能の代わりになる成分を補う
敏感肌はバリア機能が低下しているので、ヒリヒリやかゆみを改善するためには原因になる刺激物質が肌のなかに侵入しないように注意してください。そのためには低下したバリア機能の代わりになる保湿成分を補うことがポイント、皮脂、細胞間脂質、天然保湿因子の3つを意識してみましょう。
皮脂は肌自然の働きで分泌されるものですが、この働きが不安定だと潤いが逃げてしまいます。スクワランやアミノ酸、セラミドなどを肌に与えると皮脂のように肌に膜をはってくれます。
洗顔でアプローチする敏感肌の肌質改善法
スキンケアはどんな肌タイプでも基本がなによりも重要で、毎日の洗顔は肌トラブルを招くほど刺激になる場合もあります。敏感肌になりやすい洗顔を注意して、次の点を守りながら肌の汚れを取り除きましょう。
洗顔料も肌チェックしてから使う
化粧品のサンプルやトライアルが色々ありますので、洗顔料を選ぶ時も化粧水と同じようにできれば肌チェックすると安心です。短時間使うものなので安くても大丈夫だと油断する人も多いと思いますが、洗顔時の負担はスキンケアのなかでもクレンジングに続き注意したいところです。
ぬるま湯を使う
熱いと感じるお湯だと皮脂がとれてしまいさらに乾燥を招く要因になります。洗顔時はぬるま湯を使い肌への負担はできるだけ控えてください。温度は30~35℃前後で体温と同じ、もしくは少し温かい程度がオススメです。
泡のクッションで手早く洗う
洗顔は時間をかけるほど潤いがなくなりますので、手早く済ませるには洗顔料の泡をたっぷり作り、クッションにして摩擦を防ぎながら洗顔してください。ごしごし洗いはバリア機能をさらに低下させる原因になりますし、かさつきが増えてしまうでしょう。
洗顔する順番は皮脂が多いおでこや鼻、続いて頬、最後に目の周辺や口元など優しい力加減で洗います。すすぎも時間をかけてたっぷり行ったら最後に清潔なタオルで押さえるようにして水分を拭き取りましょう。
プチプラは敏感肌には合わない?安心して使えるプチプラは?
敏感肌にあう化粧品選びはとても難しく、刺激を感じるものを長期間使用すると肌環境が悪化しさらに老化スピードも速まるため、シワやたるみも起こりやすくなります。最近注目を集めているプチプラコスメ、肌が丈夫でない敏感肌には負担になるアイテムも存在しています。使用するときは必ず肌チェックをしてから、そして肌に負担をかけないようにほかの化粧品と合わせて使うなど、使い方にも工夫をしてください。
では敏感肌でも使えるプチプラ、どんなものがあるか選び方のポイントを見ていきましょう。
保湿成分が配合されたもの
ヒアルロン酸やセラミドなどはバリア機能を活発にする働きがありますので、プチプラの基礎化粧品を選ぶ時に注意してチェックしてください。セラミドは科学合成されたタイプが安価で販売されていますので、肌に合うものを選んでください。
プチプラのなかにはコラーゲンだけ、ヒアルロン酸だけといった単体もありますので、肌トラブルに合わせて保湿成分を選ぶのもよい方法です。
美容部員がいるお店で選ぶ
プチプラは100円ショップをはじめ海外のネットの通販などとても安い化粧品を購入するルートがあります。値段が安いのはプチプラの魅力点ですが、敏感肌はどんなものでも使えるわけではありません。刺激を与える質の悪い化粧品だとダメージから回復されるまでに時間がかかり大変です。敏感肌がプチプラを購入する際はデパートのコスメコーナーや店頭販売をしているところで、スタッフに確認して購入したほうが安心です。
ワセリンとニベアを活用しよう!敏感肌のスキンケアのコツ
ワセリンとニベアはコスパのよいスキンケアアイテムとして色々な活用方法があり、敏感肌のお手入れでも活躍できるシーンがあります。どこの家庭にもあるお馴染みの二つの商品、敏感肌の使い方アイデアについてみていきましょう。
ワセリン
化粧品の刺激が気になるときは油成分のワセリンが保湿ケアとして活躍します。敏感肌のバリア機能は弱いため、角質層内の水分が逃げやすい特徴がありますので化粧水の後にワセリンで肌に膜をはるとさらに保湿効果がアップ。また肌の表面がかさついている時の一時的対処として使えるものなので、気になるときはワセリンにクリームや乳液をプラスして薄く伸ばして使うとよいでしょう。
ただしワセリンには美容成分やうるおい成分は配合されていませんので、単体で使っても肌質の改善効果は期待できません。水分補給の際のコーティングとして使ってください。
ニベア
青い缶が目印のニベアは古くから使用されている保湿アイテム。ワセリンと同様に油性成分が多いため潤い不足を解消するよりも、水分を閉じ込めるものとして仕上げに薄く伸ばして使うとオススメです。かさつきが気になる目や口の周り、外出先での一時的な保湿対策としてもよいでしょう。
しかしニベアはハンドクリームとして作られていますので、敏感肌の場合は合わない可能性もありますので、顔に使う際は必ずパッチテストをしてチェックしてください。
カサカサ肌なのにニキビができる原因と対策
敏感肌はバリア機能が弱いので化粧水をつけてもすぐにカサカサ肌になることがありませんか。乾燥状態を放置してしまうとあらゆるトラブルの発生源になり、ニキビもできやすい環境がそろってしまいます。では敏感肌でニキビができる原因と対策についてみていきましょう。
敏感肌のニキビ原因
皮脂が多いとニキビができるという単純なことだけでなく、敏感肌にはいろいろなダメージが複雑に重なっています。刺激に弱い肌なので紫外線やメイク、洗顔時や入浴時の熱いお湯が乾燥原因になるなど。またストレスやビタミンが足りないことも肌のバリア機能が低下する要因になります。
このような刺激により皮脂が多く分泌されることや、皮膚の常在菌のバランスが崩れアクネ菌が増殖することなどが要因として挙げられるのです。
敏感肌はニキビ化粧品に注意
ニキビ化粧品はアルコール成分など肌に刺激を与えるものが使用されていますので、敏感肌がむやみにニキビ化粧品を使うのは危険。ニキビができた時は肌のターンオーバーを活発にして保湿をしっかり行うことが解決策になります。ニキビ化粧品を使う際は無添加で刺激が少ないもの、保湿成分が配合され角質層の奥からうるおいケアができる浸透性のよいものを使ってください。
炎症が激しい時はニキビ外用薬で対処し普段からデリケートな予防ケアも忘れずに続けましょう。
まとめ
- バリア機能が弱い敏感肌は、常在菌のバランスを整える保湿ケアが必要。
- ヒリヒリとかゆみには、栄養と美容成分を補うことがポイント。スクワランやセラミドがおすすめ。
- 洗顔する際はぬるま湯を使い、泡のクッションで手早く洗うのがコツ。
- プチプラコスメは保湿成分が配合されているものを選び、必ず肌チェックしてから使おう。
- コスパのよいワセリンやニベアは単体ではなく水分のコーティングとして使うのが◎
- 刺激に弱い敏感肌はニキビができやすい。角質層の奥からのうるおいケアが大切。
敏感肌のスキンケアは慎重に化粧品選びからお手入れまで、何かとストレスになりそうですが、最適なアイテムを使ってデリケートなスキンケアを続ければ肌質改善も夢ではありませんね。食生活や紫外線対策なども心がけて健康的な肌作りをはじめましょう。